グライダースポーツとは?

(目次)

◆グライダーの種類

◆どうやって離陸するの?

◆上昇気流

◆資格

◆飛べるところ・クラブ

◆一人で飛べるようになるまで

◆滑空記章

◆記録

 

 鳥のように空を飛べないか?

 飛ぶことに挑戦した先人たちの時代、空は命を懸けた冒険の世界でもありました。
 現代では技術や科学が飛躍的に発展し航空は確立された交通手段として私たちの生活に密着していますが、依然として空はエキサイティングで未知に溢れた世界です。
 
 グライダーは英語ではセイル・プレーン(Sail Plane)とも呼ばれます。ヨットのことをセイル・ボート(Sail Boat)と言います。空のヨット――グライダーも風を読み、風を使って飛びます。 風――大自然のエネルギーが作り出す上昇気流を使って、より高く、長く、遠く、速く飛ぶための航空機です。
 上昇気流は地域、季節、地形、天気、時刻などにより千差万別、予測はできても飛んでみないとわからないものです。グライダーの醍醐味はこうした気流を相手に、自分の知力と技量を尽くして飛ぶところにあります。
 強い上昇気流を掴んでグイグイと高度を上げていく爽快感、広がる眺望。高度が確保できたら遠くまで足を延ばしてみるのもいいでしょう。
 風が掴めるようになって最初は日本滑空記章や国際滑空記章が定める滞空時間、獲得高度、飛行距離の達成がいい練習目標になります。
 さらに高度、距離、平均速度(タイム)などの記録に挑戦したり、競技会で他人と腕比べをするのも遣り甲斐がある道です。

 もちろんマイペースで空を飛ぶこと自体を楽しむのも大いにありです。

 日本国内に限らず様々な地形や気象条件で飛ぶことも視野を広げます。今では若い人から現役をリタイアした年配者まで海外での飛行を楽しむ人たちが増えてきました。オーストラリアなどのダイナミックな気象条件下、広大な空を飛びまわるのはやめられない魅力があります。

 グライダーは老若男女問わずそれぞれに合わせた楽しみ方ができるスポーツと言えるでしょう。

 またサイエンスとしても大気の動きを利用するグライダーは気象学の発展に寄与してきました。最近ではアルゼンチンのアンデス山脈に発生する山岳波(ウェーブ)を使って20,000mを超える高度に到達し、ウェーブが成層圏にまで及ぶことを実証。南極地方のオゾンホール発生メカニズムの解明にも活用されています。